「初めて出会ったその日から、俺は姫のために生きたいと思いました。貴女のためなら俺はこの命など惜しくない。貴女こそが俺の生きる意味です。姫。貴女のためにこの生命、この身体、この心、すべてを捧げます」

 ゆっくりと穏やかに言葉を漏らすルシウス様。だけど、その想いは熱く重く、これまで見た事もないくらい大きな感情だった。
 人の想いにこんなに重みがあるなんて、私は初めて知った。
 重いけど、満たされる。
 大きいけど、もっと欲しい。
 そんな、不思議な気分になる。

「愛しています、姫。俺は貴女のためならなんでもする。なんでもできる。ティアナ姫。俺の、最愛の人」

 愛の言葉に包まれて、私は夢の世界へと落ちていった。これほどまで心地よく眠ったことなど一度もない。できることならずっと、ずっと、この時間が続けば良いのに。私は心の底からそう思った。

 けれど。

 それから2週間後。ルシウス様は、城の牢獄に投獄されてしまった。