少女は眠る。夢から覚めて瞼を開いても何も写さない白眼の少女は。

「ひがし京[みやこ]起きるよ」と明るい日差しがはいる部室で、彼女にひざ枕していたにし京[みやこ]に髪を優しく撫でられ、両の瞼を開けるのだった。

「にしちゃん。おはよ。もうみんな集まった?」にし京のひざから起き上がったひがし京は背伸びをした。

「おそよ」ひがし京にみなみ京[みやこ]を背に隠したきた京[みやこ]が微笑する。「ふふふ。ごめんね」「じゃあ早速ジャンピングレイクフィッシュするか」な、ひがし京とにし京。「速くしましょ」と、機嫌が悪いみなみ京がずんずん日のあたる部室に入り、四人は放課後の部活動を始めるのであった。


「ソレハドウデモイイコトナノデカミサマガケシマシタ」こっくりさんをする四人の指がその様に動き、手を離したきた京が「なんじゃこれ?」と笑う。

「はい。休憩」にし京の声にあわせていた手を皆離した。

「じゃあ、お茶しよっか?」きた京が炊事場に向かう。「あたし、いい」と要らないと宣言しドアを開けようとしたみなみ京は「岡名さん」と嬉しげにドアを開けた男性に抱きつく。

「差し入れ。要るだろう?」岡名と呼ばれた男の声が毅然としてた為に、ひがし京は「私要らない、痩せたいから」とショートケーキの差し入れを拒絶する。「あああ」と頭を抱えたにし京ときた京。「じゃあ、抱かせて」との岡名の発言に「岡名さん、私、私は?」とみなみ京が慌てて自己主張するも、慣れた手つきでみなみ京を剥がした岡名は「我が姫」とひがし京の側でひざまづいた。