早川はクラスのムードメーカー的存在でもあるから空気を読むのが上手い。

「ところで二人はなんの話してたの?」

「ほら、吉野さんさっき体育でてなかったじゃん?」

「そうだったっけ?」

早川が首を捻りわたしを見てきたがプイッとそっぽを向いた。

代わりに望月が答える。

「居なかったよ。それでなんで?って聞いたらサボりって言うから」

「なるほど」と早川は妙にわざとらしく頷いてみせた。

それからニマニマとこちらを一瞥し望月の耳元に口を寄せる。


嫌な予感がする。