まぁいーか、お風呂に入ろ〜!と大きなバスルームの中で〝のび〜〟をしたけど……今ごろ両親はどうしてるだろうって、ふと思った。


「絶対、心配かけてるよね。でも私、二人のスマホの番号を覚えてないんだよね……」


もし覚えてたら、王史郎から電話を借りるのに――ため息をつきながら、お風呂を出た。心配事をしていたからか、疲れが取れた気はしない。

だけどお風呂上がりの私に「ご飯いる?」と。王史郎が手作りのチャーハンを見せてくれた。


「い、いる!いるいる!」

「じゃあ、髪乾かしたらキッチンに集合な」

「うん!」


私としたことが、お腹ペコペコだったのに気付かなかったなんて!

急いでキッチンに行き、両手を合わせる。
私の大好物・エビが入ったチャーハンだ。


「ん~美味しい!
王史郎、料理するんだね。しかも上手!」

「たまたま材料があって良かった。
さゆは?料理すんの?」

「私は、お皿を洗う係!」

「ふっ、なんだそれ」