「俺はかのんのことが好きだ。でも、別れよう」
私は号泣した。


遡ること2年前…。
中学校に入学した日。
初めての中学校。初めての他小学校の子。初めての制服。
なにもかもが初めてで、私はすごく緊張していた。
出席番号順に並べられた席に座るとゆうがは隣にいた。
ひと目見ただけでわかった。
彼は陽キャだ。
話しかけることが苦手な私とは真逆の性格だった。
でも、彼はそんな私に話しかけてくれたのだ。
ただ席が近かったという小さな理由だったかもしれない。
でも、私に話しかけてくれた。それだけで嬉しかった。
初めてできた他小学校の友達が紛れもなくゆうがだった。
毎日挨拶してくれて、帰ろうとしたときも「バイバイ」と言い、手を振ってくれる。


そんなゆうがにいつしか私は恋に落ちた。