「すごい……っ! すごいよきーくん! すっごく綺麗!!」
嬉しさのあまり、語彙力が低下した私はすごいとしか言えなくて。
でも本当にすごく綺麗なブレスレットだったから、思わず感動で泣きそうになってしまう。
「喜んでくれて良かった……。本当は指輪にしようと思ったんだけど、間に合わなくて」
「ゆ、指輪っ?! で、でもこのブレスレットすっごく気に入ったよ! 本当に嬉しい……! すっごく大事にする!! 有り難うきーくん!」
きーくんが指輪を贈ってくれようと思っていたことに驚いた。
それってちょっと意味深のような……って、勘違いしそうになった私は慌ててその考えを頭の中から追い払う。
私はこのブレスレットで十分だし!
「一生の宝物だよ! 大事にするね!!」
もうこのブレスレットは我が家の家宝に決定だ。
失くさないように、大事に保管しなくっちゃ!
「それは嬉しいけど、ずっと身につけて欲しいな」
「えっ……あ!」
きーくんは箱からブレスレットを取り出すと、そっと私の手を取って、ブレスレットを付けてくれた。
その様子はまるで、神聖な儀式のようで──。