「う、嬉しい……っ! すっごく嬉しい!! 本当に作ってくれるの?」

 嬉し過ぎて涙が出ちゃいそう。

「もちろん! 明日は店の近くの公園で待ち合わせよう? その後は食材を買って、俺ん家で料理しよう」

「やった! 私お手伝いするね!」

「じゃあ、片付けを手伝ってもらおうかな」

 私はさっきまで抱えていた不安がすうっと消えていくのを感じる。

 よく思い出してみると、きーくんは私の元気がない時、いつも喜ぶような提案をしてくれていた。

 それから、私たちはお茶を飲みながら明日の計画を立てた。

 ──明日を最高の思い出で飾るために。




 そろそろ帰る、と言ったきーくんを玄関で見送った私は、さっそく部屋に戻ると明日着ていく服を考える。

 いつもパンツルックだから、たまにはスカートを履いてみようかな……なんて。

 明日が楽しみ過ぎて、ワクワクが止まらない。

 私は告白が失敗してもいいや、と思うようになっていた。

 だって、きーくんが私のために頑張ってくれていたことがわかったから。

 それだけで充分、私の心は満たされている。