「そっか……。颯太は上手く使っているんだ。安心したよ」

 きーくんが安堵のため息を漏らすけど、その言葉を聞いた私は「あれ?」と思う。

「えっと……。もしかして”鬼神”のネットワークって……」

「ん? ああ、そうだよ。俺が暁に提案して、颯太に管理させているんだ」

「えっ?! ど、どうしてっ?! きーくんは”鬼神”のメンバーじゃないよね?」

「まあ、そうだけど。でも折角たくさん人間がいるんだし、使わなきゃ勿体なくない?」

「え? ええ〜〜? そ、そうなる……のかな?」

 きーくんがさも当たり前のように言うもんだから、私の方ががおかしいのかな?という気がしてくる。

「ひながチンピラに絡まれた、と聞いた時には”鬼神”ごと潰してやろうかと思ったよ。そもそも、ひなを守るために作ったのに」

「は? え? 私を……? え、どういうことっ?!」

 ”鬼神”のネットワークの発案者がきーくんだと知っても、何となく納得できた。「情報を制するものが世界を制する」って聞いたことがあるし。

 だけどそもそもの理由が、私を守るためだったなんて……!