『あの、良かったら私のと交換してくれませんか?! 私ストビーが欲しいんです!!』

『え』

 最初は唐突なお願いに驚いていた宇賀神さんだったけれど、私のストビー愛に気押されたのか、笑顔でトレードに応じてくれた。

『言っとくけどコレ、結構なプレミアが付いてるけど、本当にいいの?』

『はい! 構いません! 私はストビーが来てくれたらいいので!』

 ほくほくしている私と宇賀神さんが話していると、テツさんと颯汰さんがやってきた。

『おーい暁〜〜。そろそろ飯いこうって……何してんの? ナンパ?』

『ちげーよ。トレードだ』

 勘違いしたテツさんに、宇賀神さんが経緯を簡単に説明してくれた。

『ははっ! ストビーが好きとか変わってんね!』

 正直、見た目が良くなくて”子供のトラウマ製造機”と呼ばれたストビーを好きな女の子は自分でも珍しいと思う。

『でも、よく見たらつぶらな瞳をしていて可愛いし、このガチャはデフォルメされてるし……』

 何故か言い訳のようになっているけれど、人に何て言われようと、私はストビーが好きなのだ。