「あの、魔王様って……この世界に魔王がいたんですか?」
私は何故か”魔王”が気になった。きーくんのあだ名と同じだからかな……?
「ええ、そうですよ。それはもう立派な魔導士で、見た目もとても美しかったと」
「……え? 魔導士? 魔物の王、とかじゃなく?」
キョトン、とする私を見たミシェレさんが、面白そうに笑う。
「うふふっ、違いますよ。”魔王”という称号は、魔法使いの王という意味から来ているのです」
「魔法使いの王……!?」
ミシェレさんに言われて納得した。確かに略したら魔王になるよね。
ちなみに最上級の魔法使いに与えられる称号が”魔導師”で、その魔導師の頂点が”魔王”なのだと、ミシェレさんが教えてくれた。
「あの、その魔王様は今どこにいらっしゃるんですか?」
「魔王様は大聖女様がお亡くなりになった三ヶ月後に、お亡くなりになったと伝えられておりますよ」
「……あっ。そうなんですね……」
魔王はもう亡くなっているのか……と思うと、少し寂しい気分になる。