「お邪魔するわね」

 街中で再会したサビーナ先生を、当然のように招き入れるユベール。それを「悪いわね」と言いながらも、平然と受け取るサビーナ先生。
 この不可解な状況に、私は戸惑いを隠せなかった。しかもその答えをくれたのは……。

「前に宝石……じゃなかった魔石をくれた人がいるって話したのを憶えているかな。その人なんだ」

 ユベールだった。私をテーブルの上に乗せながら、そっと教えてくれたのだ。目の前にはサビーナ先生が、椅子に座る。

「納得です。サビーナ先生なら、魔石を手に入れることはできるし、私を可愛いと昔から仰っていましたから」
「あら、ユベールはそこまで貴女に話したのね。嬉しいわ。ね、私の言った通り可愛い子でしょう?」

 サビーナ先生はキッチンに向かうユベールに、そう問いかけた。

 わざわざ確認しなくてもいいのに~!

「はい。お陰で色々な服を着させたいんですが、なかなか許してくれなくて」
「それは、まだ一人で着られないからで……本当は私だって……」

 可愛いドレスを着たいんだから!