けれどユベールはヴィクトル様ではないし、今日、初めて会った人物だ。いくら身動きが取れないからといっても、ユベールの面倒見がいいとしても、ここは我慢すべきだ。
「何? リゼット」
「いえ、何でもありません」
「そんな風には見えないけど。リゼット、僕は君のことを知らないから、ちゃんと言葉に出して言って。分からないまま、知らずに君を傷つけたくないんだ。だからこういうところは、ちゃんと言ってほしいかな。これから一緒に過ごすんだから、特にね」
一緒に……。そうだ。今の私はユベールが居なければ何処にも行けない身。ユベールに捨てられない限り、私たちは一緒なのだ。
言わなければ、伝わらない……言わなければ……。
「……暗いのは怖くない、です。でもここは……ここは嫌です」
私はそう言ってユベールに向かって、両手を伸ばした。すると、よくできました、と謂わんばかりの笑顔が返ってきたばかりか、温かいぬくもりに包まれる。
「何? リゼット」
「いえ、何でもありません」
「そんな風には見えないけど。リゼット、僕は君のことを知らないから、ちゃんと言葉に出して言って。分からないまま、知らずに君を傷つけたくないんだ。だからこういうところは、ちゃんと言ってほしいかな。これから一緒に過ごすんだから、特にね」
一緒に……。そうだ。今の私はユベールが居なければ何処にも行けない身。ユベールに捨てられない限り、私たちは一緒なのだ。
言わなければ、伝わらない……言わなければ……。
「……暗いのは怖くない、です。でもここは……ここは嫌です」
私はそう言ってユベールに向かって、両手を伸ばした。すると、よくできました、と謂わんばかりの笑顔が返ってきたばかりか、温かいぬくもりに包まれる。