私はそっと目を開けて、後ろを振り向く。
 ヴィクトル様に似たユベール。同じ銀髪と紫色の瞳をしているけれど、最後に会ったヴィクトル様より幼く見える。

 その腕の中には、黒髪の人形が……。

 私が目を瞬きさせると、その人形も……。
 短くなった髪に触れる、その手の動きさえも……!

「どうして?」

 何でこんな姿に?

 感情の高鳴りと共に、胸元に付いている赤い宝石がキラリと光った。