「心配は無用よ。魔術師協会の本部がある、といっても、アコルセファムにはユベールくんと同じく、魔力のない者たちもたくさん住んでいるから」
「そうなんですか?」
「えぇ。特に商売をやっている人たちのほとんどは、そう。魔術師たちが欲しい道具や素材を売ったり買い取ったり。基本、魔術師たちはものぐさだから、手近なところで済ませたいのよ。だからなのか、体力のない者たちが多くてね。そういう人たちを頼りに生きているの」
「なるほど……大体のことは分かりましたが、そこで僕にできそうな仕事ってあるんですか?」
そもそも、私とユベールは十五歳だ。いくらサビーナ先生が後ろ盾についてくれているとはいえ、子どもの私たちと商談してくれるのだろうか。
「勿論。しかも仕事内容は、今までと同じで大丈夫」
「えっ。今までとって、人形の服作りですよ。需要があるんですか?」
「魔術師たちの中でも、人形を媒介に魔法を使う者。研究を行う者がいるの。皆、みすぼらしい恰好ばかりなんだけど。ユベールくんが作った服を見せたら是非に、と言ってくれたの」
そういえば、とふと、ブディックに行った時のことを思い出した。
『友達がユベールくんの作るドレスが好きでね』
ブリットという女主人がこう言っていた。
「そうなんですか?」
「えぇ。特に商売をやっている人たちのほとんどは、そう。魔術師たちが欲しい道具や素材を売ったり買い取ったり。基本、魔術師たちはものぐさだから、手近なところで済ませたいのよ。だからなのか、体力のない者たちが多くてね。そういう人たちを頼りに生きているの」
「なるほど……大体のことは分かりましたが、そこで僕にできそうな仕事ってあるんですか?」
そもそも、私とユベールは十五歳だ。いくらサビーナ先生が後ろ盾についてくれているとはいえ、子どもの私たちと商談してくれるのだろうか。
「勿論。しかも仕事内容は、今までと同じで大丈夫」
「えっ。今までとって、人形の服作りですよ。需要があるんですか?」
「魔術師たちの中でも、人形を媒介に魔法を使う者。研究を行う者がいるの。皆、みすぼらしい恰好ばかりなんだけど。ユベールくんが作った服を見せたら是非に、と言ってくれたの」
そういえば、とふと、ブディックに行った時のことを思い出した。
『友達がユベールくんの作るドレスが好きでね』
ブリットという女主人がこう言っていた。