「えっと、その……この話は……しない方が、いいと思いますよ」
「どうして? 言ってあげればいいのに。私が二人を見つけた時、リゼットは――……」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 突然ユベールが、サビーナ先生の言葉を遮るように大声をあげた。が、サビーナ先生は無駄とばかりに言葉を続ける。
 それが爆弾だと知らない私は、ユベールの努力も虚しく、耳を傾けてしまい……。

「リゼットは全裸でユベールくんを抱き締めていたのよ」
「キャャャャャャャャャャ!!」

 本日二度目となる叫び声をあげた。

 ぜ、全裸って、何で? 何で服を着ていないのぉぉぉぉぉ!?

「多分、人間に戻ったから、だと思うわ」
「そ、それを先に言ってください!」
「ふふふっ、だってリゼットを驚かせたかったのよ。ユベールくんの時もおかしかったから」
「当然じゃないですか。もしも誰かに見られていたらって思ったら」
「っ!」

 そうだ。確かにあの時、私は外にいた。その可能性に思わず肩を抱く。