「良かった。なかなか目を覚まさないから、心配したんだ。おまけに寝言? みたいなのを言うから」
「え? え? もしかして声に出ていたの? さ、さっきの……会話……」
「うん」

 キャャャャャャャャャャーーー!!

 ……つまり、あの時の会話は夢であって夢じゃなかったってこと?

「ど、どこから?」
「返事? それとも寝言? 『こんな私でも……ユベールの傍に、いていい?』って言うから、勿論だよって答えた」

 それは……ほぼ全部……!

 寝言を聞かれていたこと自体、すでに恥ずかしいことなのに。そんな平然と答えないで……!

 私は毛布を鼻の高さまで上げた。けれどすぐに、ユベールによって剥ぎ取られてしまった。

「あー!」
「ダメ。リゼットの顔をよく見せてよ。ちゃんと赤い瞳を見たい」
「な、なんでー!?」
「だって、人形の時は小さくてよく見えなかったからだよ」

 え?