お陰で毎日違う服を着ているんじゃないかと、錯覚してしまうほどだった。とはいえ、一着一着、ユベールが丹精込めて作っている服を蔑ろにはしたくない。
だから私は意を決して、首を横に振る。すると、同じ柄のリボンが床の上に落ちた。
人形だから血が出ることはないけれど……。
「ユベール。私の顔はどうなっていますか? 擦りむいていないでしょうか」
上を向いて、ちょっと確認してもらおうと思ったら、急に体を持ち上げられた。さらにユベールの顔が近づき、私は咄嗟に身を引いた。
「っ! ごめん!」
「いえっ! 私の方こそ、すみません」
ちょっと傷つけちゃったかな、と思って視線を向けると、再び目が合って逸らす。これではいつまで経っても確認できなかった。
「ユベール。その、鏡のあるところまで連れて行ってもらえませんか? 自分で確認するので」
「えっ、大丈夫。ちゃんと見るから」
それでも気恥ずかしかったのか、今度はテーブルの上に私を置いた。
最初に手を取られ、次は足へ……。けれどスカートで見えない。
「こっちは自分で見ます!」
私は急いで後ろを向いて、スカートをたくし上げた。うん。擦りむいていない。
だから私は意を決して、首を横に振る。すると、同じ柄のリボンが床の上に落ちた。
人形だから血が出ることはないけれど……。
「ユベール。私の顔はどうなっていますか? 擦りむいていないでしょうか」
上を向いて、ちょっと確認してもらおうと思ったら、急に体を持ち上げられた。さらにユベールの顔が近づき、私は咄嗟に身を引いた。
「っ! ごめん!」
「いえっ! 私の方こそ、すみません」
ちょっと傷つけちゃったかな、と思って視線を向けると、再び目が合って逸らす。これではいつまで経っても確認できなかった。
「ユベール。その、鏡のあるところまで連れて行ってもらえませんか? 自分で確認するので」
「えっ、大丈夫。ちゃんと見るから」
それでも気恥ずかしかったのか、今度はテーブルの上に私を置いた。
最初に手を取られ、次は足へ……。けれどスカートで見えない。
「こっちは自分で見ます!」
私は急いで後ろを向いて、スカートをたくし上げた。うん。擦りむいていない。