潤一郎は天堂をソファに座るように促した。

「あやかの料理は絶品だからな、お前ら、驚くなよ」
潤一郎は自慢げに言葉を発した。

次々に料理が運び込まれた。

潤一郎はあやかに近づいて耳元で囁いた。

「あやか、すごいな、短時間でこんなに準備するなんて」

「大したものではないですよ、お酒は何を出しますか」

「あいつら、勝手にやるように言うから、大丈夫」

そこに天堂が割って入ってきた。

「社長、二人で何イチャイチャしてるんですか」

「バカ、イチャイチャなんかしてねえよ」

「いいすよね、社長は、こんな可愛い奥さんがいて」

あやかはすかさず、否定した。

「私はじゅ、いえ、村藤社長の奥様ではありません、ハウスキーパーとして雇って頂いているだけです」

「えっ、そうなんですか、それなら、あやかさん、今度俺とデートしてください」

「えっ?」

そこへ潤一郎が割って入った。

「ダメだよ、あやかは」

「どうしてですか」