二人で色々な店を回った。

途中で食事をして、まるでデートしてるみたいとあやかはウキウキしていた。

車で出掛けて、あやかは帰り助手席に座るように促された。

「あやか、助手席に座って」
「えっ、でも……」

「隣にいないと話が話出来ないだろう、バックミラー越しだと俺が運転しづらい」

「ここはゆかりさんの席ですよね」

「ゆかりはこの車に乗せたことはないよ、この席はあやかの席だ」

潤一郎はにっこり微笑んだ。

あやかは戸惑っていた。

(潤一郎さん、なんでそんなこと言うんですか、私、ドンドンあなたを好きになっちゃいます)

帰りの車の中で、あやかは助手席に座った。

潤一郎とのおしゃべりは楽しい。

あやかはじっと潤一郎を見つめてしまった。

「あやか、そんなにじっと見つめられると恥ずかしいよ」

「あっ、すみません」

「謝ることはないよ」

(あやか、俺、理性保つのに限界かも……)

潤一郎はあやかとの結婚に向けて、二度と同じ過ちは繰り返さないと心に誓った。