もう、ずっと一緒だと信じて疑わなかった。

「あやか、また俺のマンションで一緒に暮らそうな」

「はい」

「やったあ」

潤一郎は満面の笑みを見せた。

あやかも潤一郎に着いていくと決心していた。

次の日、休みを取り、あやかは潤一郎のマンションに引っ越した。

「潤一郎さん、起きて、会社に遅刻しますよ」

あやかは婚約者と言う立場でいた。

「まずは金丸に報告しないとな、それから、親父に挨拶して、あやかのご両親の墓前に報告して、それから、そうだ、指輪買いにいこう」

「なんか、結婚って大変なんですね」

「早く婚姻届出しちゃおうぜ」

「それから、子供も作ろう、そうしたら誰にも文句は言えないだろう」

潤一郎はあやかの暗い表情が気になった。

「あやか、どうした?」

「やっぱり、私、無理です」

「どうして?」

「だって……」

「反対されるって心配してるの」

あやかは頷いた。

「反対されても、俺はあやかのことを諦められないよ、あやかはどうなの」