(えっ、何?それって私に好意があるってこと?)

(ありえない、からかわれているだけだ、信じちゃだめよ、またあんな思いするつもり?)

「八神さんが気になるんだ、放っておけない、一人になんか出来ないよ、心配で……」

衝撃的な愛の告白だった。

(いやいや、これを男女の愛と取るべきか、社員思いの社長としての愛か)

あやかが戸惑っているその時、潤一郎はあやかに近づき、唇を重ねた。

(えっ、キスされてる?どうして、早く離れないと、でも、この感じすごくいい)

あやかは潤一郎のキスに酔いしれた。

潤一郎はあやかを帰したくなかった。
ずっとこのまま、一緒にいたかった。

(俺は八神さんが好きだ)

いつもは慎重な潤一郎だが、今のあやかに対する気持ちは止められなかった。

唇を重ねると、更に気持ちが高揚していった。

(俺は八神さんの気持ちを確かめもせずに、キスなんかして、でももう止められない)

あやかも久しぶりの男性との抱擁に胸がときめいていた。