そんな矢先、由美子が村藤コーポレーション御曹司、潤一郎に言い寄られていることを

小耳に挟んだ元彼の裕二は、由美子に金をせびりにきた。

「由美子、村藤コーポレーション御曹司に言い寄られているんだって」

「裕二、あなたには関係ないでしょ、私達はもう終わってるんだから」

「冷たくするなよ、坊ちゃんから金踏んだくれよ」

「何を言ってるの、そんな事出来るわけないでしょ」

裕二は口角を上げてニヤッと笑った。

「坊ちゃん、お前の頼みなら聞いてくれるぜ」

由美子は裕二が忘れられずにいた。

ダメと分かっていても、身体を重ねると感じてしまう。

由美子は裕二の言いなりになってしまった。

そして、潤一郎にお金を都合つけて貰いたいと申し出た。

「困ってるの、助けてくれたら、デートしてあげてもいいわ」

「俺はどうすればいいのかな」

「お金を都合つけてほしいの」

潤一郎はこの時、由美子も他の女たちと同じかと思ってしまった。