潤一郎はキッチンに痛み止めを取りに行った。

その時あやかは潤一郎の優しさに惹かれ始めていた。

潤一郎はあやかに痛み止めを渡した。

あやかは痛み止めを口に入れる、そして、潤一郎がコップの水を差し出す。

「ありがとうございます」

そして、あやかの手からコップを受け取ると、横になるように促す。

(なんて優しいんだろう、こんな風に扱われたのは初めてだ)

「大丈夫?そのうち薬が効いてくるだろうから、一眠りするといいよ」

「ありがとうございます」

そして、あやかは眠りに誘われた。

あやかは男性に優しくされた記憶がない。

今まで付き合った男性は年下ばかり。

しっかり者のあやかは甘えることが出来なかった。

しかも、直近の恋愛は騙された形で終わった。

男性を信用することに臆病になっていた。

あやかは朝目が覚めると、足の痛みはすっかり引いていた。

そこへドアがノックされた。

「八神さん、具合はどう?」

「もう、大丈夫です」

「食事食べられそう?食べさせてあげようか」