カバンの中には、パパから貰った生活費が入ってる。


パパは、忙しいから家事のほとんどは私がしている。


そのお金がなくなってしまうと、私は今月生活ができなくなってしまうのだ。


慌てて中庭に走って行った。


あぁ、せっかくお昼休みは勉強できると思っていたのに!


まさか、こんな嫌がらせを受けるとは思ってもいなかった。


廊下を走っていると、廊下で談笑をしていた女子生徒がクスクスと笑いながら「そこの庶民の方」と私を呼んだ。


私には、ちゃんと名前があるのだが、庶民と呼ばれている。


この学校に似つかわしくない家柄ということでマウントを取っているんだと思う。


「庶民の方は、お昼休みも忙しいのね?」


私を呼び止めた女生徒がクスクスと笑いながら言った。