自分の頭ではすぐに処理できないことを立て続けに言われ、何も言えなくなってしまう。

「もしもし?いいですね?」

「えっ?急にそんなこと言われても、どうしよう…どうしよう…」

パニックに陥る私に、

「どうしようも何も、唯一の肉親でしょう?とにかく、行かせますから頼みますよ」

「ちょっと…!」

もう、電話は切れていた。

警察?

行方不明?

不穏な言葉ばかり、急に投げつけられ、その場で蹲ってしまった。

しばらくすると、インターホンが鳴り、思わずビクリとする。

何だか怖くて動けずに居ると、ドアを激しく叩かれ、

「加賀美さん!開けて下さい!」

何なの…!?助けて…!

私は、必死で夏川さんに電話をかけた。

「オリエちゃん?どうしたの?」

「夏川さん…苦しい…」

呼吸が苦しくなってきた。