「オリエちゃん、どうか落ち込まないで。障碍はオリエちゃんのせいじゃない。それに、障害者手帳があることで、受けられる福祉サービスも色々あるんだよ。そこのところは、僕の専門だし、詳しく教えるから」

すまなそうに夏川さんは言う。

「うん、ありがとう。ただ…ひとつ聞いてもいい?」

「どうした?」

「発達障害のレッテルが貼られた私でも、好きでいてくれる?」

「何言ってるんだよ!そんなの当たり前じゃないか。それに、レッテルなんて言い方しちゃいけない。それもオリエちゃんの個性なんだから。今まで以上に自分らしく生きてほしいと思うし、僕はそんなオリエちゃんのこと、ずっと見守ってるから」

珍しく、強い口調で言われたが、それが嬉しかった。