「まだ若いんだし、色々とチャレンジしてみたらどうかな?せっかく頭がいいんだから、きっと何か見つかると僕は信じてるよ」

夏川さんは、いつだって優しかった。

孤独な私にとって、こういう人がずっと一緒に居てくれたらどんなにいいか。

家まで送ってくれて、車を降りようとした時、

「ちょっと待って」

後部座席に置かれてあった薔薇の花束を渡され、

「言い訳がましいけど、僕は決してロリコンじゃない。それなのに、オリエちゃんにだけはどうしようもなく惹かれてしまったんだ。僕と付き合ってくれませんか?」

こんな風に告白されたのは初めてで、瞠目するばかりだ。

「私も、夏川さんのことが大好き…!」

恋の始まりって、こんな感じなのか。

もう、ひとりぼっちではない。

この幸せは永遠に続くものだと信じて疑わなかった、18の頃。