二次会からの帰り道、夏川さんは私のことを自宅マンションまで送ってくれた。

「あ、この建物なんです」

「へぇ…いいところに住んでるね。此処だと、眺めもよさそうだなぁ」

「そうなんです。あ、よかったら来ませんか?」

屋上からの眺めを見せたくてそう誘った。

「気持ちは嬉しいけど、初対面の…しかも、まだティーンの女の子の部屋に上げてもらうわけにはいかないよ」

「部屋?違いますよ。部屋はかなり散らかっているし、屋上からの眺めが素敵だから、どうかなと思ったんです」

そう言うと、夏川さんは少し遠慮がちについてきた。

エレベーターが屋上に着くと、

「うわぁ…想像以上にいい展望だね!」

夏川さんが嬉しそうに言うので、私も嬉しくなる。

「気に入ったなら、いつでも来てくれて構わないんですよ?」