休養します

翌日のスポーツ新聞の見出しは。アイドルグループアフタヌーンのボーカル、えり、救急車で運ばれて入院。真子は。病院のベットから目が覚めた。部屋には誰もいない。個室のようだ。ベッドの横には。アフタヌーン、えりと書いてある。見舞いの花束が参列して置いてある。真子は、これが、二度目のタイムスリップ、意識は慌てない落ち着いている。今度は、龍太郎さんのいる気配がない。その時。何か、身体に動揺が起こった。閃いたのは、スマホ。今度は。現実の世界だ。とにかく、今の、日付を確認した。2020年11月10日。でも。スマホは今度は自分のものではない。その、えりと言う女性の持ち物だ。このスマホに、龍太郎さんが登録されてるかと確認するが、検索しても、現れない。それが、いっそう、不安を煽った。ドアをノックする音がする。返事をすると、扉が開いた。40代の男性だ。えりと気軽に声をかけてくる。今週のスケジュールは、キャンセルしたよ。真子はうなづいた。どうやら、えりのマネージャーの様だ。すると。先生が入ってきた。真子は、ひとこと、暫く、そっとさせて下さい。面会も、全てキャンセして下さいとお願いした。先生が出ていくと。えりのスマホの着信音が鳴った。その着信者は、俊平となっている。とりあえず、誰かに相談しないといけない。スマホを取って、受話器に出る。真子は口を開いた。
「誰、私は、真子です」しまった。自分の名前を呟いてしまった。その瞬間。予期もしない出来事が起こった。受話器からは、信じられない言葉。
「真子かい。俺。龍太郎。今度は、どっかの男に、タイムスリップしたみたいだ」真子は、声の音色は違うが、嬉しい気持ちでいっぱいになる。
「今度は、とんでもない事に。芸能界。アイドルグループ。アフタヌーンのボーカル、21歳。えりに身体が意識が乗り移ってるわ」私は、びっくりが、100回位の、しゃっくりが、出そうになるくらい驚いた。ふたりの脳裏に、この前の。タイムスリップとは次元が違う。そして。私は真子に、この男のスマホには、涼子と言う。名前から頻繁に電話がかかってくるのを、尋ねた。そして。聞いた。誰か知ってるか。
「知るわけないでしょ。私は。えりじゃないわ、真子よ。でも。女性の身体にタイムスリップして良かったわ」しかし。涼子と言う名前が気になる。ふたりは、お互い、この男とえりのLINEのメッセージを分析しようで、電話を切った。
男の名前は俊平。えりとは、気になる相手で、LINE友達らしい。
真子はえりである。えりは、この男に興味を抱き始めたらしい。えりのスマホには、涼子の電話番号は登録してあるが、LINEやメールの記録はない。気になるのは、涼子と言う女性。この女性と男の関係。えりには、付き合ってる。男性はいない。それを確認したのは、ほっとした。問題は、その男に乗り移った。俊平だ。