彼女が連れてきたのは、とても眺めのいい丘だった。


「ここは??」



「景色いいでしょ〜……嫌なことがあった時、ここにくるとね、不思議と全部忘れちゃうんだ」



「そうなんだ…」


次の瞬間、彼女は大きく息を吸って



「……幸せになりたーーーい!!!!!!」


と、叫んだ。

「ほら、暉くんも叫ばなくていいの?」


「え?」


「小説家になりたーいって」