正直めんどくさい。

「わ、分かった!だから、言うな!」

……はっ!

マスクも眼鏡も着けてない……

着けないと………。

でも、ばれてしまった。

「私のこの顔なんにも言いふらさないで!」

「あ、しゃーねーな。いいよ。」

ふー。よかった。

これもいわれたらまずい。

ってか、どういう状況?

……………!!!!

トイレ行くって言ってたから戻らないと……。

「もう、行くね…。」

「待てよ。俺はなぁ天才だからお前は保健室に行ってることになってるんだ!」

と、自慢げに言うあいつ。

「それは助かる。」

ボソッと言う。

でも、そのボソッと言った一言をあいつは聞き逃さなかった。

「だろ?助かるだろ?」

聞かれていて恥ずかしかった。

だから、話を変えようとした。

「あんたって素直だよね。なんにも隠してなさそう。」

「あっ!話変えた!しゃーねーな。その話乗ってやろう!!」

「上から目線……。」

「俺は、自分の思ったことを言わなかった時期があった。でも、辛かった。苦しかった。どんどん辛くなって、人の表情を見て笑顔でいるしかなかったんだ。一人でとぼとぼ家に帰っていたら一人の女の子が声をかけてきた。」

ふーん……ん?

なんか聞いたことがあるような…。

「その女の子はお前だった。」

やっぱり。

記憶の奥底に眠ってる記憶が………

……ハッ!

思い出した!

一人で泣いてて同い年くらいの男の子だったから声をかけた。
「大丈夫?」
と。
その時に私がこう言った。
「人にいえないこともあると思うけどね、人に言った方が楽になるかもしれないから、知り合いじゃない私に話してみて!」
っていった。
ーーーーーーーーーー
「俺は、その時に全て吐き出したら楽になって今みたいな気楽な男になれた…。」

………

「でも、お前は昔の俺になっていた。」

だって、だって…

「だから、お前のことが気に入らない。」

うわぁぁぁ……

「だってしょうがないじゃん!!こうなったんだもん!いじめられたもん!」