「別に」

『楽しみにしてたよ、半年前から企画してたし、何回もシチュエーション考えてたし』


「私の好きな食べ物知ってる?」

「知らない」

『苺と桃とプリン、あとはハンバーグとか唐揚げとか』


私はゆっくりと深呼吸をして、今までずっとずっと聞きたくて、でも怖くて心の奥底に仕舞い込んでいた問いを投げかけた。


「じゃあ、みっくんは私のこと……好き?」

「……さぁね」

『世界でいちばん大好きだよ』


その言葉を聞いた瞬間、私の瞳からは大粒の涙がこぼれ落ちた。


「えっ、ちょっ、ごめん!」


嬉しい……どうしよう、別れなきゃって思ってたのに。

こんな気持ち聞いたら、別れるなんて無理だよ……。