「よかったぁ。今日は普通だ」


「え?」



茉弥が心底安心したようなため息をついて、ぎゅーと抱きついてきた。



「髪の毛も制服もちゃんとしてる。うん、いつもの凪咲だ」


「どういうこと?」


「どういうことって…昨日のこと覚えてないの?」



首を傾げる私に、茉弥が昨日の出来事を一から説明してくれた。



まず、登校してきた私はいつもと違っていて髪は寝癖のついたままで制服もワイシャツが出ていたりと、だらしない男子みたいな感じだったらしい。


心配した茉弥が声をかけてきたのをガン無視して、それからも人を寄せ付けないオーラをずっと放っていたという。



「まるで人が変わったようだったよ。昨日の凪咲怖かったなー」