「ラフェシア様、まあお兄様もそうですが、実の所今回王城に赴いた結果、新たなる事実がわかったのです。具体的には、アヴェルド殿下のさらなる悪事が判明しました」
「あら……何をしていたのかしら?」
「まず彼は四股だったようです。前に二人については聞いたとは思いますが、三人目がいて……ラウヴァット男爵家のメルーナ嬢という人です」
「……メルーナ嬢?」

 私が今回のことについても説明しようとしていると、ラフェシア様が眉をひそめた。
 それは明らかに、私が述べた名前について聞いたことがあるというような反応だ。

「ラフェシア様、メルーナ嬢のことをご存知なのですか?」
「ええ……まあ、友人といっても良い関係かしら?」
「そうなのですか……」