「我が妻も、君には王妃としての資質を感じているようだ。そこで私は、君のことを次期王妃としたいと思っている」
「じ、次期王妃、ですか?」

 国王様の言葉に、私は驚くことになった。
 同時に私は、王妃様の態度の意図を理解した。彼女はきっと、事前にこのことを聞いていたのだろう。
 それに、王子達の態度も理解することができる。次期王妃が私ということは、次期国王も既に決まっている可能性が高い。それが誰であるかは、大いに気になっていることだろう。

「まあ、驚くのも無理はないことか。しかしリルティア嬢、話は君がただ王妃として決まったという訳ではないのだ。君にはもっと大きな役割を担ってもらいたい」
「え? それは一体、どういうことですか?」
「君には、次期国王を決めてもらいたいのだ」
「……は?」