それから、近くのコンビニで消毒液と絆創膏を買って。

公園のベンチで、緒方くんは手慣れた様子で私の膝の手当をしてくれた。


「緒方くん、ありがとう。私のこと、助けてくれて……」

「すぐに助けに来られなくて、ごめん」

「ううん。緒方くんがもし来てくれなかったら、私……」


今頃、どうなっていたか分からない。


もしかしたら、膝の怪我だけじゃ済んでいなかったかもしれないと思うとゾッとする。


「心配かけて、ごめんなさい」


心做しか、声が震える。


「衛藤さん、怖かったよな。衛藤さんは何も悪くないから、謝らなくていい」


緒方くんが微笑み、私の背中をポンポンと優しく叩いてくれる。


緒方くんにこうしてもらえると、不思議とすごく安心する。


「それで、このあとだけど……どうする? ああいうことがあった後だし、カフェに行くのはやめて、今日はもう家に帰るか?」

「えっと、私……」