背の高い鷹羽くんは私より頭二つ分くらい大きくて、見上げてしまう。暗くなってきた夕焼けを背負って立っているのはとっても絵になる人で。私なんかに全然似合わない人で。

「それは……困らないけど……」

「けど?」

「……鷹羽くんは困らないの?」

 鷹羽くんはふっと笑って、俯いた。短い髪の下の形の良い額が近づく。

「困ると思う?」

 私は何も言えなくなって、同じように俯いた。だんだんと薄暗くなり、薄紫色の光が辺りを覆う。