その辺の話をどうするのか、行高と話するのを忘れてた。

 けれど、体育のサッカーの時に皆に言っていたようだし、当分は付き合っている振りをすることになるのかも。

「紹介してくれた寧々ちゃんと、話してみるね」

「うん。何も言わなかった僕のことでそうなったのは、これでもうわかっているんだけど……」

「けど?」

「気分良くないなって思っただけ。ごめん。全部、自業自得なんだけど」

 曲がり角まで来た。私は鷹羽くんに向き直って言った。

「ここで良いよ。家すぐそこなの。送ってくれてありがとう」

「……うん。また明日ね。有馬」

 にこっと笑った鷹羽くんの顔は、少しだけさみしそうに見えた。