と、肩をすくめた。

 とりあえず、もしも、で未来のことを心配しても仕方ない。未確定要素が多すぎるし、夕凪さんは許せない気持ちが強い。

「とにかく、鷹羽くんの問題解決しよう?」

 ね? と首を傾げると二人とも大きく頷いてくれた。

26 帰り道?
 帰り道、私は家も近いしもう良いって言ったんだけど、二人は真剣にじゃんけんでその後の送る権利を争っていたみたいだ。

 結果はチョキでめでたく鷹羽くん勝利。チョキの片手を上げてにこっと笑う笑顔も可愛い。

 その横で、行高はがっくり肩を落としていた。

 それを見ながら私なんてクラスで言うところのモブなのに、二人とも趣味がおかしいと冷静に思った。

「送るなんて、もう良かったのに。それに、鷹羽くんの家は反対方向だよね?」

「いや、もう暗いのに危ないよ。俺は男だし大丈夫だから、気にしないで」

 もう暗くなって少ない街灯が照らす帰り道をゆっくりと歩きながら、鷹羽くんは言った。

「……昨日は、どうなることかと思っていた。でも有馬がすごく、僕が思っていたよりしっかりしてて強くて、その……」

「その?」