「煙草を吸っていた後輩には悪いけど、バラされてもしょうがないくらいの気持ちで居よう? こう言ったらなんだけど、不特定多数の人が見るようなところで煙草なんか吸ってたら自業自得だと思う。捏造した合成だとしても、それって夕凪さんが批難されるべきだし。それに部活のことは……なにがあったとしても鷹羽くんのせいじゃないよ。先輩達も分かってくれると思う」

 鷹羽くんは少し考えこむようにすると、こくんと大きく頷いた。

「ありがとう。有馬。こんな風に巻き込んでしまってごめん」

「……うん、何が出来るかわからないけど、私にも協力させて」

「おい。澪。後輩のことで脅すなんて普通でないし、あの女に逆恨みで恨み買うかもしれないぞ?」

 行高はやっぱり気に入らないのか仏頂面で言った。

 もしかしたらこの顔が標準仕様なのかなと間近に見て、不思議に思いながら言い返した。

「そうなったら、そうなった時だよ。起こってもないことを今から心配してもしょうがない、と思う。それに……」

「それに?」

「正直、夕凪さんにはもう敵視されてるような気がするし、それを今更心配してもしょうがないよ」