クラスの隅で大人しくしているモブだって、色々と考えるんだよ?

 だから、私がもしそういう立場になったら多分そうするという事を伝えたかった。

「鷹羽くん。私も協力するから。こんな風に夕凪さんの言うとおりにするなんて駄目だよ。なんとかしようよ。きっと何か良い方法があるはずだし」

「うん。ありがとう……ごめん。有馬には関係ないのに、俺のことを助けてくれて」

 鷹羽くんは悲しそうな表情になったけど、私はなんだかすごくやる気になっていた。私は告白してきた鷹羽くんが自分を避け続ける理由がわからなくて、ずっともやもやしていた。

 けど、あれもこれも私に鷹羽くんを取られてしまうからと夕凪さんに脅されていたからだとしたら、全部説明が付く。

 すっごく、酷いと思う。

「……最後の手段としては……」

「え?」