真っ暗な空に、ドーンと大きな花が咲いた。それは儚く散りゆくけれど、黒いキャンバスを華やかにする星々のようで美しく、一瞬で目を奪われた。

「綺麗。」

「毎年さ、夏祭り一緒に行こうな。で、花火見よ?」

約束だよって、指切りをしたよね。

幸せな夏だった。

楽しかったよ、本当に。

お祭りの後は、君が私の家に泊まって、夜が明けるまでベッドの上で肌を重ねた。

指を絡めて、互いの右手首にはタトゥー。

"Y✖️R forever" ユウトとレイナ 永遠に……

「愛してる。ずっと一緒な?」

優しい目で私を見て、優しく頬を撫でるから、幸せいっぱいだったの。

何度も交わした口付けは、お酒の味がした。
唇が離れるたび寂しくなって、それは君も同じで、苦しいほどに激しいキスを繰り返したね。