21歳の冬、君は人を殺した。

そして通報により駆けつけた警察官に暴力を振るい逃げて、その途中、私に電話をくれたよね。

「悪い……愛してる。もう、会えないかも」

それが、最後の言葉だった。

罪を犯した事、そして私に迷惑をかけた事に対する「ごめん」だったのだと、君の逮捕を知って気付いた。

現在、私の彼氏は服役中。

「……ただいま」

靴を脱いで、ソファに倒れ込む。

当然、君からの「おかえり」はない。

涙が溢れて、独りを感じるの。

君が居た頃は、半同棲状態だったし、いつも私にくっついて、暑いの大嫌いなくせに私をぎゅっと抱き締めて離さない。

人混みだって大嫌いなのに、私がお祭り行きたいって言うと、連れてってくれた。

ねぇ。ユウト。寂しい。