ガラス越しではあるけれど、互いの右手を合わせて、何度でも誓うし、交わすよ、愛と約束を。

「また来るね。ちゃんと食べるんだよ?」

「そっちこそ。それから、いつも、ありがとな。会いに来てくれて。明日からも頑張ろうって思える。また手紙書くから」

「うん、待ってる。私も書くから!じゃあね」

手を振った。

「レイナ、愛してる。だから、俺から離れるの禁止な?」

本当なら、そのガラスを突き破って、君の手を握って逃げてしまいたい。それが出来たらいいのに……。

2度と離れないように。

もう2度と、離れたくないから。

一緒にどこまでも逃げよう?そんな事、言えるわけなくて。

帰り道、私は溢れる涙を止められずに、その場に立ち尽くし泣いていた。