どれだけ後悔しても、過去に戻るなんて出来るはずなくて。

それでも、あの頃こうしていたら。あの時あんな事しなければって、ずっとぐるぐるして。

「……なぁ、レイナ」

「なに?」

「あの夏に、戻れるかな?また、一緒に祭り行ったり、酒飲んだり、出来っかな?」

「出来るよ!私、ずっと待ってるから!ユウトが帰ってくるまでずっと待ってる。面会だって行くし、手紙もまた書く!だから、1日でも早く出られるように頑張ろう?」

ユウトが居ない日々は地獄なの。

あの夏は、本当に幸せで、自分がクスリを処方されるとか、自傷に走ってしまうとか、そんな事考えもしなかったよ。

でも、本当に君が居ないとメンタルは崩壊に向かって行った。左手首には包帯。君はそれを悲しそうに見てる。

ごめんね……。

「早くお前のとこに帰りたいから、頑張るわ。真面目に頑張る。だから、一緒に生きて?」

私は何度も大きく頷いた。