手紙を書き終えるまで、ずっと泣いていた。そして封筒に入れてからも涙は止まらなかった。

苦しくて呼吸ができない。

もし、この手紙を読んだ君が、返事を書いたら。

別れよう。って言われたら……

苦しい。痛い。

ベッドの中で、君との思い出に浸りながら、あの夏に戻りたいと強く長い眠りに落ちた。

次の日の朝、頭痛で目が覚めて、昨晩飲みすぎた事を後悔。

苦しさは終わらなくて、カミソリを握るしかなかった。

左手首には、いくつもの線がある。

「……もう、無理」

君が逮捕された当時、私は仕事どころではなく、退職してしばらく家に引きこもっていた。外出と言えば、冷蔵庫がカラになった時とか、日用品を買う時くらい。