「別れなさい」

「あんな男、別れた方がいいよ」

「DVとか受けてない?大丈夫?」

君の逮捕後、何故か、私は周りから被害者扱いをされた。

誰もが、私たちを引き裂こうとした。

最初はお母さんも友達も、私が幸せならそれでいいって、喜んでくれたのに。

「普段から暴力を振るってたって聞いたのよ。あんな見た目だし。本当は、レイナがあんな男と付き合ってるの、嫌だったの。でも、レイナが幸せなら、お母さんは見守るしか出来ないと思って……」

お母さんは、ユウトの外見だけを見て、暴力的な人なんだと決めつけた。

「あいつ、いつか人を殺すんじゃないかって、思ってた。多分、みんなそうじゃん?」

ユウトの友達はそう言って、ユウトから離れて行った。