紗菜side


来て欲しいようで絶対に来て欲しくない日が来てしまった。






最後の日手紙を忘れずに入れた私は18時過ぎに着くように家を出て病院に向かった。







私は病院が嫌いで最初の頃は怖くて仕方なかった道のりをいつの日か先生に会えることを楽しみに感じるようになっていた。







通院してるのに今日は何を話そうかと考えて病院に向かうだけで病院の怖さが少し軽減されるようになった。






そんなことを思い出すともう無くなってしまう悲しみから涙が出そうだった。






病院の前に着くと、約束通り電話をかけた。





プルルル プルルル




「もしもし。」




「もしもし。七瀬 紗菜です。」



「紗菜ちゃん。

病院の前着いた?」



「はい。着きました。」



「じゃあ外行くからまってて。」



「はーい。」



そう言って電話を切った。