仕事は丁寧で的確で早いし、
沢山仕事をしながらでも、みんなが
色々聞いてもちゃんと手を留めて
アドバイスしたり、話を聞いてるから
尊敬してるのに、オフはなるべく
避けた方がいいな‥‥



靴を脱いでから、着ている服を脱ぐと、
そのままシャワーを浴び、簡単な
食事を済ませた。



今までは7時には満員電車に乗って、
早めに出社して夜中まで残業が
当たり前だったのに、1週間で
生活スタイルがうんと変わった気がする


始業が11時だから、夜更かししても
まぁまぁ遅くまで寝れるのに、
9時半にはこうして家でくつろげてる。


20代前半をかなり過酷でハードな
ワークスタイルを送っていただけに、
自分の時間が持てていることに
今更だけど気がつく


住み込みって聞いてたけど、
職場が真下っていうだけで、こんなにも
便利でラクになったからやっぱり
ありがたいなって思う



山岡さんもあんな感じだけど、
ユイさんを始めみなさん本当に
いい方ばかりで忙しいのに働いていて
心が落ち着いているのも居心地が
いいからだ


冷蔵庫からミネラルウォーターを
取り出すと、コップにうつして
飲み始めると、上の階がガタガタっと
音がして見上げる


まだ1時間くらいしか経ってないのに
もう帰ってきたのかな‥‥‥



明日は休みだ‥‥‥
久しぶりにアラームかけずにゆっくり
眠れそう‥‥



ベッドに入り、スタンドルームランプの
明かりをかなり落とすと、疲れからか
あっという間に深い眠りについた



ガタン!!!


ビクッ


ドトドン!!!ガタガタン!!!


「な、なに!?地震!?」


けたたましく何かが
崩れるような地響きに、気持ち良く
眠っていた私も流石に飛び起き
辺りを見渡した


ビックリ‥‥‥した‥‥
本当に地震かと思った‥‥


ガタガタッバァン!!


「ヒャッ!!な、何!?‥‥う、上?」



ベッドサイドのテーブルの上の
スマホを手に取ると朝の7時で
まだまだ早い時間なのになんでこんなに
大きな音がするの?



見に行くべき?


ううん‥‥私はただの部下というか
社員だし、山岡さんのプライベートに
入り込む必要なんてない‥‥‥



「‥‥でも‥‥もしかして倒れてたら?
 それか強盗とかだったら‥‥」


部屋着からラフな服装に着替えると、
急いで階段を駆け上がり4階に着くと、
そこにはドアが一つしかなく、
緊張しつつもインターホンを押した


ピンポーン


「や、山岡さん!!細川です!!
 大丈夫ですか!?」