でもその内容は…。


──────人を殺めることだった。

私は「任務を遂行しなきゃ」と考えた。

が人を殺めることなんて私には到底出来なかった。

その人を目の前にしたときに「殺したくない」と思った。

だが、私の身体は勝手に動いた。

「なんで!? 私は、私はこの人を殺せないっ!!」

だが私の身体は動き続ける。

ついにその人を刺してしまった。

あぁ、私は…。

人を…。

なんてことをしてしまったのだろうか。

だけど…まだ生きているかもしれない。

その希望にかけて私は脈を測った。

……生きてるっ!!

私は、応急処置をした。

だが。その数十分後にその人は息を引き取った。

私が殺してしまったのか…。

そんな自分への絶望が込み上げてくる。

『おい、星華
任務が終わったならさっさと帰ってこい』

トランシーバーからボスの声が聞こえた。

「は、い」

私はそう答え家、いやアジトに帰った。

帰って早々ボスが話し始めた。

「星華
自分で刺したやつを応急処置したよね?」

どうやら全て見えていたようだ。

「すみません」

「そんな悪い子にはお仕置しないとねぇー」

そう言いボスがニヤっと笑う。

怖い、怖い、怖い。

心はそう言っている。

そうしてボスが私を蹴った。

「ッ!!」

こんなの私が殺してしまった人の痛みに比べたら…。

そう思った、が痛いことに変わりはない。

私は、ボスの人形。